今年初めてのブログ投稿です。
今年もあっという間に2週間が過ぎ、元旦から様々な事がありました。
能登半島地震にて被災された方々、現在も避難生活を余儀なくされている方々へ心よりお見舞い申し上げます。
本年も不定期ではございますが、その時その時の思いを書き綴って行きたいと思っております。
昨年は私自身『障害』というワードをとにかく考えていた年になりました。
障害を抱えている方々との継続的なリハビリの必要性を再認識し、パラサーフィンフェスタをはじめ、パラサーフィンTEAM JAPAN海外出張など医療機関では体験する事のできない障害の先に関わらせていただく事で、常に学ぶ日々を送っていたように思います。
2023年メモの一つ。
インクルーシブというのは障がい者を理解することではなく、人の気持ちを理解しようとすることだと思う。
人の気持ちを汲み取る意識を持っていれば、目の前で困っている人を助ける事に目が向いて、健常者も障がい者も同じ目線で同じようにサポートできるはず。
障がい者の気持ちも他人の気持ちも当事者本人しか分からないことが多いですが、ただそれを分かろうとする姿勢が大切で、これは障害の有無に関わらず人の気持ちを常に考えて行動することなんだと思っております。
障がい者だから、車いすだから助けるのではなく、『困っているから』『困っていそうだから』声をかける/助けるという行動力が大切なのかなと。
私自身は「リハビリテーション」を生業としています。様々なハンディを抱えている方々に日頃から触れているので感覚的に慣れていますが、勿論初めからそうだったわけではありません。『慣れている』だけです。
ただ、この『慣れる』という事には両極性があって、時に失敗や大きな事故を導くことにもなります。
『慣れる』ことは効率良く動けるようになる反面、余裕が生まれて考えなくなる側面も持ち合わせています。
この失敗を導かないようにするためにも慣れた中にも常に考えを巡らせる事を意識した行動がより質の高い動きに繋がります。
こんな話があります
【水戸黄門の再放送ばかり見ていると脳機能が衰える】
勧善懲悪の結果がわかっているからこそ考えずにいつまでも楽な気持ちで見ていられる
決して悪いことでは無いですが、脳科学の観点から言うとあまりおすすめしませんという事です笑
話が逸れましたが、『慣れる』ことは教育的な観点も多分に含まれていて、勉強は正に慣れ。漢字ドリルや九九も繰り返し行う事で記憶されていきますし、人前でスピーチする事なども繰り返し練習して慣れることで緊張しなくなります。
例えば家族に障害を持っている兄弟や親がいる方は日常的に『慣れている』のでその状況になっても戸惑う事なく行動に結び付くことが多いのです。アンテナも無意識に高く伸びていますので、困っている人を見つける能力も高めです。
つまり子供の頃から障害というものに触れておく事がインクルーシブな教育としては重要な要素だということです。
若いうちの苦労は買ってでもしろなんて昔よく親に言われていましたが、これも大人になってからの苦労感を少なくするための慣れの練習です(個人的には苦労は極力せずに生きたいんですけど笑)。
目に見える身体障害は分かりやすいですが、耳が聞こえなかったり、色が分からなかったり、内部的に痛みを抱えていたり、体力的に辛かったり、心の病を抱えていたりなどなど。
目に見えない障害も実は沢山あります。でもそれは大半の方からするとマイノリティなので分かりにくいし確認しづらいのも事実ですよね…。
『車いすだから大変そう』ということで一声掛けることは勿論大切なのですが、『車いすだけど困っていそうかな?』『なんとなく大変そうだな』と一度考えてから行動することがその方に更に寄り添った思いやりなのかなと思います。
私自身まだまだ至らない点も多く日々の反省点も多々ありますが、『慣れる』事に慣れないように、本年も引き続き精進して参ります。