リハビリテーションの変革を

日本に理学療法士が誕生(法制度が整って)したのが昭和41年1966年のことです。現代においてもリハビリテーションは「してもらうもの」として捉えられているのが現状です。もちろん、提供する側・される側として考えた場合には「提供されるもの→してもらうもの」と捉えられますが、実は我々が提供するものはきっかけにすぎません。

医療の中で”してもらう”医療行為は「医師からの診断」「内服薬の処方」「手術」「急性期をはじめとした全身の管理」「処置」ぐらいでしょうか。あとは基本自分自身での管理となります。

なぜ病院にいくのか?なぜリハビリテーションをうけるのか?を考えた時には、間違い無く「良くなるため」となるでしょう。そこまでは正解ですよね?では良くなるためにはどうするか?お医者さんに手術してもらう、薬を処方してもらう、リハビリの人の手で治してもらう。一部は正解。でも、手術した後、お薬を飲んだ後、リハビリを受けた後を考えると、自分の努力要素が肝心です。

そう!良くしてもらうのではありません^ ^お医者さんに、リハビリの人に”良くなる方法”を教えてもらい、自分で良くするんです。「医療=治してもらうもの」のように、医療の世界ではいつの間にかこれが受け身になってきてしまっているのです。理由は色々あるのですが…。もちろん、全てを否定するわけではありません。

意識が無い方、1人では動けない方へ提供するリハビリテーションがあります。でも、その場合も一生懸命ベッドで寝ている方は頑張っている。寝たきりって本当にしんどいですよ。動きたくても動けないんですから。ちょっと脱線しますが、昔脳梗塞で寝たきりの方のリハビリテーションをしている時にご家族からいただいた言葉「母は身体を動かしてもらっているこの時間が一番幸せだと思います」。一生忘れられない言葉です。

リハビリテーションを受けられている大多数の方は自ら動ける方々です。でも動き方が分からないんです。1人で動く事に不安があるんです。それは痛みであっても、機能障がいであっても同じ。その動き方のきっかけを作るのが我々リハビリテーション専門職の仕事です。

そうなんです。我々はきっかけをつくるだけで、リハビリテーションという完成品を提供しているわけではないんです。きっかけという材料を提供しているだけなんです。

そのきっかけという材料を調理して食べるのは患者さん。上手くできました!トレーニング続けられてます!っていう報告があるのは非常に嬉しい(≧∇≦)。

私のところではご自宅で続けて頂きたいメニューをお渡しする事に重点を置いております。リハビリは地道です。悲しいくらいに地道です。が、継続することで必ず効果がでます。「してもらう」受け身のリハビリから「自分でやる」能動的なリハビリへの変革が、業界を通していま必要になってきています。

その場だけ良くても、家に帰ったら動けない、リハビリの人が一緒じゃないと動けない、次の日になったら痛いではあまり意味が無い。良くなりたいと思っている方々を全力で応援したい。そんな事を思いながら日々お仕事させて頂いております。

皆さま、今日もお疲れ様でした^ ^

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